アノダイズ処理とは
アノダイズ処理前後比較
アノダイズ処理とはアルミニウムの陽極酸化皮膜処理です。
日本では「アルマイト」のほうが一般的ですが、「アノダイズ」も同じ処理です。
この処理は、対象となる材料の表面を陽極として主に強酸中での電気分解により酸化皮膜を成長させ、アルミニウムの表面をアルミナでコーティングする技術です。
特徴
当社のアノダイズ処理は、半導体・FPD(液晶、有機EL)製造装置のプロセスチャンバ内で使用される真空部品に特化し、真空部品に求められるスペック内で処理液の不純物やエアーブローのパーティクルを管理した環境で製造されています。
微細構造
当社のアノダイズ皮膜は、半導体製造プロセス用として、表面欠陥(不純物によるピット・ピンホール)の非常に少ない微細構造です。
半導体製造装置部品用アノダイズ膜表面写真(倍率:400,000倍)
半導体・FPD製造装置専用ライン
当社では半導体製造装置用のφ450mmサイズから、FPD製造装置用大型部品の処理を行っております。
最大ワークサイズ
国内生産拠点(埼玉):縦3,000mm×深さ2,500mm×幅600mm
中国生産拠点(珠海):縦4,000mm×深さ3,400mm×幅700mm
※吊り下げ・電極治具部分含む。=詳細は別途ご相談させていただきます。
FPDの世代別サイズ
成膜仕様
膜厚は2~70μmまでの処理が可能で、膜質としては半硬質~硬質皮膜が成膜可能です。
また、耐食性を上げる為の後処理である封孔処理は、蒸気加圧(φ450mmまで)または純水煮沸の2通りを選択できます。処理液は硫酸・シュウ酸ほか、用途に合わせて選定可能です。
アノダイズ膜のカスタマイズが可能
半導体・液晶のプロセスの変化に伴い、従来は問題がなかったアノダイズ膜が使用できなくなりつつあります。
当社のアノダイズ膜は、顧客要求に従い、専用の評価設備で、膜厚・硬さ・面粗さなどを評価し、お客様のプロセスにあった膜を提案いたします。
また、量産時においては、コンピューターによる自動制御と個別管理表により、安定した再現性のあるアノダイズ膜を提供します。
再生処理技術
半導体・FPD製造装置部品は、非常に高価です。
当社では、お客様でプロセスに投入した部品に付着した各種皮膜を剥離し、再度表面を研磨や機械加工した後、再アノダイズ処理を実施し、新品と同等の特性の性能に復旧させる再生処理を実施しています。
また、プロセスガスの流れを良くする為の鏡面処理、均熱分布を向上させる為のブラスト処理も社内で施工可能であり、鏡面処理・ブラスト処理後の製品を特殊な化学洗浄やアノダイズ処理を実施することで、コンタミネーションやパーティクルを最小化した再生品を提供可能です。
お問合せ先
お問合せフォームまたは、下記の電話番号までご連絡ください。
ニッコーシ株式会社 営業部 03-6362-8851